バラ園芸の愉しみ
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バラ栽培をしている人達にとって5月は待ちに待った我を忘れる心躍る季節です。
バラは、5月から霜が降りる12月中旬頃まで4〜5回咲く珍しい精力的な花木です。
どの品種も咲く周期は異なりますが、4月末に咲く「黄色モッコウバラ」「ナニワイバラ」などを除いて、
どの品種も5月には一斉に開花します。
バラは、日本の気候に合った丈夫な花木ですが、四季咲き性の強い品種は肥料や水やりを多く必要とし、
剪定など少々のコツが必要です。
バラは、野外で丈夫に育てられるし、枯れてしまう事も滅多にありません。
とりあえずバラは2〜3本上手に育ててみませんか?
庭植え、鉢植えどちらでも育てられます。
庭植えであれば、年4回の位の施肥、11月初めの苦土石灰、9月初めと2月初めの剪定とシーズン中の花がら切り。
必要であれば消毒・殺虫・殺ダニ剤の散布位のもの。

系統
バラ関係の本を読んで、解りにくいのが系統。
オールドローズ・モダンローズ・ミニバラ・つるバラ・フロリバンダ・ハイブリッドティー・イングリシュローズ・・・・・?
オールドローズ 読んで字の如く原種に近く春の1季咲きがほとんど。
モダンローズ 四季咲き性の強い種の掛け合わせで1867年以降のバラを言います。
ミニバラ・つるバラ 大まかに言えば同じバラなので大きさの違いと言っていいのかもしれません。
つるバラのも12月〜1月に中迄に誘引と言われる作業が必要となります。
つると言っても「クレマチス」「マメ科のつる」と違って自分で昇っていくのではなく、
5月から11月頃まで延び続ける枝を人の手により、しの竹などで支えながら真上
に向けて育て12月〜1月中ごろにその枝をなるべく水平近く曲げ、しゅろ縄などで
結び誘引しなければなりません。「頂芽優勢」という性質を利用したもので、枝を寝
かせると各節目から花芽が出てたくさん咲かせる事ができるからです。
つるバラはほとんど1季咲きで四季咲きと表示されてあttも、春に全開で咲き、その後
秋に数輪咲くくらいのものです。
よく咲くカクテル、アンジェラなどの品種はつるバラではなく「シュラブローズ」に分類
されるし、アンクルウオーターは「ハイブリッドティー」に分類されています。日本は暖
かく育ちやすいのでつるバラと表示されているのです。

さて植物栽培には、日照、土、水、肥料が必要です。
これだけの事を理解できれば園芸の達人です。

日光
植物は光合成によりデンプン、ブドウ糖に転化し栄養を司っています。
日光は成長ホルモンの働きを抑える働きもします。夜の間に伸び始めます。
あまり日の当たらない場所で育てられた苗は葉の間隔が長くひょろひょろとしています。
苗を選ぶときはバラに限らず葉の間隔が短く茎の太いずんぐりとした苗が良く育っている苗です。
植えつける場所、鉢を置く場所についてですが、明るいと思っている所でも実際は
そうでもない所が多い様です。
該当する場所に寝そべり空を見上げてみると以外と閉塞感があります。
家の壁、軒、隣の建物、塀などが圧迫します。
マンションのベランダのように明るくても真上に軒があると育ちが悪くなります。

土については、団粒構造を持った土とよく言われます。
土の間に隙間があり新鮮は空気と水が通りやすい構造になっていればいいのです。
固体である土と気体の割合が4:3:3位の比率がよいとされています。
雨が降った後に水溜りができるようでは固まりすぎで空気が入らず根は呼吸ができません。
腐葉土や牛ふんなどを混ぜて耕し土壌改良します。
土は培養土は使わないで自分でブレンドできるようにしましょう。
バラの場合は赤玉の中粒(ミニバラは小粒)6割に牛ふん4割、そしてその全体の15%くらいに
炭(もみがらくん炭)、バーミュキュライト、ピートモスなどを均等に割って置き込みます。
一般の植物に使う場合は根の太さにより赤玉の大きさを変え牛ふんの代わりに腐葉土を使います。
ちなみに炭はアルカリで根腐れ防止やがん種病の予防にもなります。
植物は一般に弱酸性の土を好みます。生育している植物の根からも酸が出るので自然に酸性は強くなります。
畑で収穫の後に白い石灰をまいているのは、アルカリで酸性の強くなった土を中和しているのです。

肥料
バラでは、11月の初め頃苦土石灰をまきます。
苦土とは中量、微量要素のことで、カルシウム、マグネシウムなどで土中で
使いきれなかったリン酸を一緒に使い切ってくれる重要な肥料です。
肥料には化成と有機質がありますが、一般家庭では有機質配合肥料が便利です。
7:9:6といった数字が記載されています。チッソ・リン酸・カリの比率です。
チッソは茎、葉・・・・リン酸は実肥え開花・・・・カリは根肥え、抵抗性をつけ病害虫から強くしてくれます。
バラはチッソ分を多くすると病気などが出やすくなるので少なめに施します。
また、株元が太いシュート(枝)が出にくい場合は、逆に少し多めにします。
油粕、燃成骨粉、バッドグァノ、溶性リン肥、硫酸カリなど用途に応じてブレンドして施します。

日照、土、肥料について理解された次は、水、農薬、剪定です。

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